マイ・オピニオン
看護理論とその実践
氏家 幸子
1
1大阪大学医療技術短期大学部看護科
pp.13
発行日 1976年1月1日
Published Date 1976/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661917783
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最近しばしば受ける質問の中に,看護計画はどれを学生に教えているのかとか,どれが良いと思っているのか,ということがある.そしてこれに対する答えとして,Aの考え方を中心にして教え,BとCについても説明し,実際にはこのようにしていると言うと,あの人はBの考え方に反対らしいといわれる.問うた人には,各々についての見解を説明したつもりであるが,説明不足もあり,なかなか真意をくみ取ってもらえず,言葉の難しさと,個々の人の解釈の違いに当惑することが多い.
看護計画にとどまらず,いろいろな方の看護論や,それに類する文献についても同様で,発言に対して,すぐに反対か賛成かどちらかに解釈される.日本人はあいまいな言葉や態度が多いといわれるが,他人の言動を評するときには,各々の方の考え方をそれとして認めず,黒白を明確にしなければ気がすまないようである.
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