焦点 実践理論のその後の展開
対談
理論と実践の関係—実践理論をどう読むか
中西 睦子
1
,
南 裕子
2
1日赤中央女子短期大学
2聖路加看護大学
pp.245-258
発行日 1985年4月15日
Published Date 1985/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200831
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理論と実践のサイクル
中西 きょうの話し合いは,"理論と実践の関係"ということを中心に進めていくわけですが,観念的には,理論が実践をガイドして,実践がその理論をシェイプアップするという理想型があって,そのサイクルがうまくつながれば,看護はプロフェッションとして,あるいはdisciplineとして向上するだろう,ということになっていますね。しかし,待望の理論がわずかなりとも形をとってきた段階で,その理論が実践の中になかなか浸透していかない。だから,サイクルが形成されていかない,ということに,どうやらアメリカの看護界では気がつき始めたようです。
そのサイクルがうまくいかない大きな原因ですが,1981年に出たCurrent Issues in Nursingという本に,nursing diagnosisに関するコメントがあって,diagnosisの体系が形をとってきたにもかかわらず,diagnosisの概念を実践の中にほとんど取り入れていない原因が,3つあるらしいといっています。
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