東西南北
共働き
山田 ヨシ子
1
,
暉峻 康隆
2
,
今野 マサ
,
松村 澄子
1なかよし保育園
2早稲田大学
pp.9
発行日 1969年6月1日
Published Date 1969/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661917618
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資本主義社会における婦人の社会的地位は,本当にひくい。初期の社会では,婦人と男性とは平等であって,家庭と社会のなかで指導的な地位を占めていた。それは婦人が社会的生産において男子と同じ役割を演じていたからである。イスラエルでは,男女は全く平等で,子どもは保育所にあずけられ,国の子として育てられ,洗たく,食事も交代で行ない,女性は家事,育児のわずらわしさから解放され,男女が同じ条件で農業生産に力をいれている。この例からも,またエンゲルスが婦人の地位について書いた書物から考えても,女が社会的生産労働からしめだされて家内の私的労働に限定されたままであるかぎり,婦人の解放,男女の平等の地位は不可能である。
共働き──私流に解釈いたすならば,共に社会的生産に参加することであり,おおいにけっこう。そのためにも,私的家内労働を公的にしたいものと考える。
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