私と読書
共働きを成長の糧としてとらえる—「共働きの人間学」を読んで
加藤 百合子
1
1秋田県立衛生看護学院
pp.396
発行日 1981年5月25日
Published Date 1981/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205856
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昭和53年には働く女性の数が,雇用者全体の3分の1を占め,そのうち有配偶者が5割を越すようになった。このことはまた,結婚しても生きがいにつながる仕事を持ちたい,子育てが一段落したとき自分の能力をいかして再び働きたいなど,仕事も結婚もと願う女性の増えてきたことを意味している。「共働きの人間学」は,このように仕事も結婚もと考える女性たちのために,どうしたら仕事と結婚を両立させることができるかという成功の秘けつを,人間学的な立場からアプローチしたものである。
著者の三枝佐枝子氏は婦人公論元編集長だった人で,彼女が,中央公論社に入社したのは,結婚4年目という時期であった。以後23年間の体験と,仕事で取材した森英恵,曽野綾子など有名共働き夫妻の考え方,生き方を引用し,仕事と家庭生活両立の秘けつを探っている。
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