ストレスと病気・6
ストレスと神経系
佐藤 義雄
1
1東京都立大塚病院内科
pp.1033-1036
発行日 1975年10月1日
Published Date 1975/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661917356
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はじめに
ストレス学説の創始者セリエは,1936年に外傷・火傷・寒冷・伝染病・薬物・毒物などのストレッサーが生体に加わったときの防衛反応には,特異的なものと非特異的なものとがあることを認め,後者を汎適応症候群と名付けた経緯は既に周知のところである.
セリエの唱えた下垂体一副腎皮質系による汎適応症候群は,その適応の限界を越すと疾病の原因となり,各種のストレス病を引き起こす結果になる.他方では,危険や緊急時の生体の防衛反応における交感神経—アドレナリン系の作用を強調する説も行われていた.
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