講座 図解病態のしくみ 循環器疾患・23(最終回)
精神的ストレスと心・血管系疾患
小川 剛
1
,
牛山 和憲
1
1筑波大学臨床医学系・内科
pp.1072-1079
発行日 1990年6月10日
Published Date 1990/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402900266
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従来より精神的ストレスは狭心症症状,虚血性心電図変化,ならびに不整脈を招来することが知られており,精神的ストレスは運動負荷と同様に重要な意義を持つとされている1〜4).さらに,近年虚血性心疾患患者においては一過性,かつ無痛性心筋虚血が日常生活内で高頻度に発生し,その出現機序として精神的活動あるいは精神的ストレスが関与することが示唆されている2,5).
本稿においては精神的ストレスの,とくにその急性効果の各種心・血管系疾患に及ぼす影響について述べる.
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