特集 健康者としての看護婦
病む世界の壁に思う
外口 玉子
1
1東京都精神医学総合研究所医療看護研究室
pp.335-346
発行日 1975年4月1日
Published Date 1975/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661917219
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はじめに
‘ある人にとっての体験的事実は他の人にとってはどうなのか’ということは,以前から私のなかで問い続けてきていることです,このことは,病を体験している人と向かい合い続けている看護婦にとってはもちろんのこと,私たち人間すべてにつきつけられ,問われている問題であり,いくら検討してもしつくせない重要な問題でありましょう.
従って,本稿においては,私のある患者との看護体験を表現し,それに呼応して出されてきた他の看護婦の看護体験をめぐっての話し合いにおいて,私が考えさせられ深めさせられたことについて問題提起してみることにいたしました.それが今後,1人でも多くの皆さんとともに深め合っていくきっかけとなればと,願って記しました.御意見を聞かせてください.
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