看護婦が患者になる時
大部屋で知った病む人の心
星 美代子
1
1神奈川県立成人病センター
pp.590-591
発行日 1974年5月1日
Published Date 1974/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661917023
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右腕の効く今日しきり文字書きたし乳房切断明日に迫りて
人々の生死そのままを看護り来し吾己の癌に何たじろぐか
昨年の5月ある日突然右乳房外側にうずら卵大の腫瘤を触れ,明日,手術台に上るという前夜,同人短歌誌“赤光”に綴った私の歌である.事に臨み覚悟と冷静を自らにさとし,短歌に表現するしか方法はなかった.
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