ベッドサイドの看護
母親になることに消極的な若い産婦への支援
小林 公子
1
1京都第一赤十字病院産科病棟
pp.313-318
発行日 1974年3月1日
Published Date 1974/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661916966
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はじめに
日々多くの妊産婦が入院し,分娩を終え児を得て幸せそうに退院して行く産科病棟で,母親になることに積極的な産婦と,消極的な産婦がいる.私達は後者への指導効果が上がらないことをよく嘆く.30歳を越した初産婦や,今後子どもを生むことができるかどうかわからぬ年齢の産婦は,常識もあり,母親になることへの真剣さがうかがわれるが,若い産婦ほどのん気であったり,心配ばかりが先に立って,行動が伴わない傾向が見られる.そこで母親になることを仕方のないこととして消極的に受けとめ,周囲の言う通りにしていれば,何も知らないでいても何とかなるだろうという気持ちで妊娠中を過ごした若い産婦のケースを取り上げ,看護婦の働きかけについて考えてみたい.
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