連載 死と看護・8
死の看護の実際(1)—死の出合いのチームワーク
河野 博臣
1
1河野胃腸科・外科医院
pp.1046-1052
発行日 1973年8月1日
Published Date 1973/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661916736
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死とどう取り組むか
これまで,死について基礎的な問題について学んできました.しかし,実際の死の場面において,どのような態度で死の実際にのぞむことがきるのかを,症例を交えながら学習していきたいと思います.このことが,いちばんたいせつなわけですが,あまりにも,この場所を通ることを今までやってこなかったために‘死の治療’または‘死の看護’についての学習がなされていないのが現状だと思います.
実際には,今までみてきたように,患者が死に至る病になったとき,日本では,ほとんど真実を告げることはなく,患者は閉ざされた秘密のなかで孤独に死んでいかなくてはならない状態です.
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