ベッドサイドの看護
高度の意識障害患者の看護—脳卒中急性期患者とNCU
久保 静江
1
1秋田県立脳血管研究所附属病院
pp.848-852
発行日 1972年7月1日
Published Date 1972/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661916372
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1969年5月,脳卒中患者を収容するICUとしてNeurological Care Unit(以下NCUと略す)を設置し,おもに急性期重症例を入室させているが,入室基準は意識障害が高度で呼吸や,循環の障害がある者としている.入室者は,脳出血・クモ膜下出血・脳硬塞がその順位で発作48時間以内が1/3を占めている.
脳卒中急性期には,脳圧亢進,脳循環や脳代謝の障害から,脳のアノキシアや中枢性の心肺機能低下,その他肝腎障害が起こりやすいうえに,気道閉塞・感染・消化管出血が合併することが多く集中的監視と看護が必要である.すなわち,綿密な観察と異常の早期発見,適切な時期を失わせぬ処置がのぞまれる.
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