特集 進み過ぎた糖尿病合併症患者を支える—よりよい生活をめざして
Ⅳ座談会
糖尿病患者の高度視力障害を支える
山田 幸男
1
,
奥口 文宣
2
,
安藤 伸朗
3
,
赤井 裕輝
4
1信楽園病院糖尿病・内分泌内科
2奥口内科クリニック
3済生会新潟第二病院眼科
4東北医科薬科大学糖尿病代謝内科
pp.708-717
発行日 2016年9月15日
Published Date 2016/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415200503
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本号では,糖尿病患者さんの合併症が重度になって,いわば最悪の経過となった方々に対するサポートについて特集しました.この座談会では,そのなかでも私自身,何もできなくて特に困ると悩んでいた「高度視力障害の方々」を取り上げます.
20年ぐらい前までは,働き盛りのうちに視力障害になる方がけっこうおられました.最近は,40代,50代という方は少ない感じがしますが,片眼は見えないという方はたくさんおられます.また,5年以上ずっとHbA1cが6〜6.5%と理想的な見事なコントロールを維持していらっしゃるにもかかわらず,徐々に視力が落ちて,70代,80代になってから両眼失明(全盲)状態となる方々がおられます.声の掛けようもない,ご本人もご家族もつらいという現実があります.
このような視力障害の方々に何かできることはないかと思っていた時に,積極的に頑張っておられる先生方のことを奥口先生から聞き,山田先生,安藤先生のおられる新潟が日本で一番先進的に取り組んでいる地域だということを知りました.本日は,その先生方から直接お話を伺いたいと思い,お忙しいなかお集まりいただきました.
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