特別掲載 看護婦と職場・7
看護婦の年齢・勤続年数ならびに給与の実態
車田 松三郎
1
1東北大学医学部病院管理学
pp.75-83
発行日 1970年8月1日
Published Date 1970/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661914981
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はじめに
看護婦の労働条件のうち,とくに重視されるのは給与の問題と労働時間の問題である。今回は前者について検討していきたい。看護婦の給与については,低賃金であることに問題の中心がすえられ,昭和35年以来病院ストの続発をまねいたことは周知のとおりである。現在もなおかなり改善されたとはいえ,まだまだ一般産業の女子労働者からみると,けっして高いとはいえない状態にある。今回はこのような問題をふまえながら,その実態を観察することにしたい。一般に給与水準を決める場合に,とくに年功序列型の給与体系をとっているわが国においては,年齢とか勤続年数とかが必ず問題になるので,これについても若干ふれることにしたい。
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