特集 医療機器管理の焦点
医療機器の耐用年数
樫田 良精
1
1公立学校共済組合関東中央病院
pp.565-569
発行日 1979年7月1日
Published Date 1979/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541206906
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急速な医学の進歩に追随して,今日の医療に使われる機器はその種類もその数量も激増した.戦前から使われていた比較的簡単な器械類,例えば鋼製小物といわれる手術器械から複雑な電子回路・コンピュータを備えたものまで各種の段階のものがある.また病院の診療組織の近代化に伴い,臨床検査・放射線・核医学の諸室,中央手術室,中央滅菌材料室,リハビリテーション室などの中央診療施設における医療機器が充実・高度化し,一方眼科,耳鼻咽喉科,産婦人科,泌尿器科,皮膚科,脳神経外科,麻酔科などではそれぞれの科に特有の機器が多数必要になった.更に病棟では重症患者監視装置と人工呼吸器その他の治療用機器が常用されるようになり,特に集中治療の行われるICU, CCUなどでは機器の重装備化が進んでいる.
広い意味の医療機器として,院内の薬局での分包・製剤の機械化が増加し,また病院情報システム,検査情報システムなどの新しい医療情報機器の導入が次第に盛んになりつつある.
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