特集 病院の外まで看護の手を
■高知県 県全域にいきわたった看護の社会進出
木島 昂
1
1日本医師会
pp.10-16
発行日 1970年6月1日
Published Date 1970/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661914901
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あまりにも有名な“駐在制”
高知県の保健婦さんたちは,2年前に<駐在制度施行20周年>を迎えた。昭和23年に,現在の新制度の保健婦助産婦看護婦法が制定された当初から,各保健所をキーステーションとし,保健所にはチーフの保健婦を残して,ほかの保健婦さんは全員管内の分担区へ散らばり駐在した。発足当時は活動している保健婦が65名だったが,現在では170名をこえている。このため,とくに昭和30年代に入ってからは,保健活動のモデルケースとして有名になった。映画やテレビドラマ化もされた。
昭和26年に,上村聖恵さん(現在,県の医務課保健婦係長,県立保健婦専門学院長)が厚生大臣から表彰をされて以来,吉川英治賞や自治大臣賞などあらゆる賞が,この県の保健婦さんのうえに輝いている。だから国内からの見学や留学生はもちろんのこと,東南アジア各国からWHO派遣学生らの見学もアトをたたない。今では有名すぎるほど有名な“高知県”なのである。
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