特集 病院の外まで看護の手を
手を組む病院の内と外—臨床看護と公衆衛生看護の出会い
木塚 年子
1
,
柳瀬 俊子
1
,
長尾 真澄
2
,
由井 尚美
2
,
本誌編集室
1淀橋保健所
2社会保険中央病院
pp.18-23
発行日 1970年6月1日
Published Date 1970/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661914902
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■プロローグ
病気をもつ人の生活史にとって,病院での生活というものはごく限られた部分にすぎないことが多い。病気の性格(たとえば慢性的であるなど),本人の経済状態,社会生活の都合など何らかの理由で,病院以外の場所で,いわば日常的に病気と対決し続けなければならぬ人たちがたくさんいる。
ところが,このようなことを常識的,観念的には理解していながら,医者や看護婦などの医療従事者は,病人という存在を病院のなかだけに限って考えがちなのではないだろうか。病院にきて退院するまでの間だけが彼らにとって患者としての存在なのである。
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