特集 母子健康センターの活路
活動の実際
高知県梼原町母子健康センター
竹内 喜美恵
1
1高知県高岡郡檮原町母子健康センター
pp.380-385
発行日 1984年5月25日
Published Date 1984/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206446
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檮原町の土地柄
□檮原町の人ロと産業
高知県といいますと,南国土佐そして海と太陽のイメージをたぶん連想されると思いますが,ここ檮原(ゆすはら)町は愛媛県との県境に位置し,四国山脈の山ふところに深く抱かれ,山襞の谷あいをぬって部落が転在しています。人口5,553人。冬には雪で交通が滞ることが度々ある。
主な産業は,林業(杉・ひのき),農業(稲作・野菜—豆類・トマト・ししとう等),椎茸栽培,畜産(肉牛・繁殖牛),一部で養蚕,薬草栽培等々。大半が兼業農家で,一家の主人あるいは夫婦が道路工事などの土建業の日雇い労務に出,家業の担い手は年寄りと主婦が主となっている。出稼ぎ者も多く,専業農家はほんの一握りで,数えるほどしかない。若者の仕事先は,土建業の日雇い,町内の鉄砲製作所,縫製工場,身体障害者療護施設,役場,農協,森林組合等々で,ごく限られた人数しか就業できない。昭和58年度の檮原高校卒業生46名のうち,町内に残る者は今のところ1名しかいないとのこと。
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