ドクター訪問
山では自分のすべてを打ち込む—東京女子医大泌尿器科 今井通子先生
檜垣 日出男
,
本誌編集室
pp.113
発行日 1970年1月1日
Published Date 1970/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661914758
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今のところ,忙しくて食事の時間も回数も不規則らしい。アイガー北壁登頂成功ということももちろんだが,男性数名と女性一人のパーティー,しかもその女性が医師であるということが,えらくジャーナリズムの御意にかなったらしく,女性週刊誌,新聞,週刊誌の対談,グラフ雑誌,etc.ありとあらゆるマスコミに追いかけられているからだ。そのなかで特に好奇の対象になるのが,トイレはどうしたのかということらしい。しかしそんなことよりも,山そのものについての真向からの質問があったら,といいたそうであった。当方は山なんか全然興味もないし,そんなことをするのだったら,温泉にでも行って酒でも飲んでいたほうが──。
「それはそれでいいと思うのです。ただ,それならば,山に関して口をはさまないことが必要でしょう。」今年中は講演のスケジュールがギッシリつまっているが,そのなかで,たとえば山でなくともひとつのことを計画し,準備し,実行し,反省するという,最初から最後まで責任を持つことのおもしろさを,特に若い人たちに語りたいとのことである。
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