ドクター訪問
人間として信頼される者になれ—東京女子医大学長・東京女子看護短大学長 吉岡 博人先生
檜垣 日出男
,
本誌編集室
pp.125
発行日 1969年9月1日
Published Date 1969/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661914624
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明治35年9月26日,弥生先生は32歳で初産をなさいました。(中略)かねがね先生から,勉強のために(東京女医学校の)生徒一同に自分のお産を見学してよいとお許しがでていましたので,8人の寄宿生は産室の隣の部屋から,襖を細目に開けて,頭を重ね折り重なって先生のお産を拝見しました。(中略)それにしても,生徒の勉強のためとはいえ,ご自身が実験台におなりになったわけで…」高弟だった竹内茂代博士の著書『吉岡弥生先生と私』のなかの一節である。「わたしもその話は聞いています」ともに実験台となった,そのときの赤ちゃん──今日の東京女子医科大学学長であり,同看護短期大学学長である吉岡博人博士は柔和な笑みをうかべながらいう。
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