特別掲載 ICN見聞記
日本によせる期待は大きい
金子 光
1
1前日本看護協会
pp.45-52
発行日 1970年1月1日
Published Date 1970/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661914737
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継続看護とは
霧の中に浮かぶBAY BRIDGE,20年ぶりにみるそのなつかしい優美な姿,学窓を巣立って3年半,まだ経験もわずかな青二才の私が,胸をときめかせ,興奮にふるえながら眺めたこの橋,サンフランシスコ湾にかかり,バークレーと結ぶこの長い橋,私の最初の留学でアメリカ大陸への入口となったこの橋は,今も昔と変わらず静かに,悠大に,そのみやびな姿態を海上にうつしていました。
この橋を渡ってバークレーの町に入り,衛生局を訪ね,かねてから知りたいと思っていた「継続看護(Extended Nursing Care)」の実態をききだす機会をもつことができました。仕事の担当は「慢性疾患部」で専任の保健婦である技師が主宰していました。この仕事は,「老人健康保険法」に基づき,国庫補助をうけて自治体として行なっているもので,年齢65歳以上の老人を対象として主に行なわれている病院と家庭を結ぶ退院患者のための看護サービスであります。
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