Nursing Study
講評 目的を小さくしぼって
本誌看護研究委員会
pp.98
発行日 1968年11月1日
Published Date 1968/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661914211
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研究内容については興味深く読ませていただいたが,報告文全体を通すと筋の通らない感じをうけた。それは何故なのかについて考えてみたい。
はじめに,のところを読むと,結核患者の看護上の問題点があげられていると思うが,そのなかに老齢者を看護するのに看護時間がかかり過ぎるとか,心理的に患者との結びつきをもちたいと思うが,どうしてか時間がないとか,その次の研究をする動機になるようなことが述べられていればであるが,全くそのようなことがなく,老齢者看護の本質把握の前段階としてその実態をより客観的に分析するという莫然としたことしか出ていない。もしこのような意図であるなら看護の実態の分析のためにこれこれのことを知ろうと思うが,その一部の技術面における所要時間について比較検討したことを報告するというように,全体のなかの報告部分の位置づけをすべきではなかろうか。
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