連載 こんな方法もあるかもしれない―介護発,武術経由の身体論・11
動きの選択肢をしぼる
岡田 慎一郎
Shinichirou Okada
pp.970-974
発行日 2008年11月1日
Published Date 2008/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661101349
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選択肢が多すぎると困る
居酒屋に行きメニュー表を見ると,たくさんのお酒があり,選ぶことに迷い,注文する直前まで迷い続け,結局は面倒になり,「とりあえずビール」となった経験は誰しもあるでしょう.
実は介助の際の身体の使い方にも,同じことがあります.毎日のように介助を行なっていると,状況が変わっているにもかかわらず,つい慣れ親しんだ方法を無意識に選んでしまうのです.大柄な方や,全介助状態の方など,一呼吸おけばいろいろな工夫の余地があるはずなのに,いつものクセで介助を始め,うまくいかない分は筋力で補う,ということが多いようです.
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