てんてき
優能婦人の筆頭
阿部 幸男
1
1読売新聞
pp.21
発行日 1968年2月1日
Published Date 1968/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913867
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私の右の下腹部には(左の下腹部にあるはずがないが),遠く戦前の若いころ,盲腸炎(虫垂炎)を手術した傷跡が大きく残っている。今の手術では,こんな大きな傷跡は残さないのが普通だという。それだけ手術そのものも手軽で,入院日もごく短くてすむと聞いている。
という次第で,私は自分の盲腸炎の手術跡を見るとき,医学の目ざましい進歩を,改めて思わせられることが少なくない。医学に限らず,昨今の物質文化全般にわたっての急速な進歩には,目をみはらされる思いがすることも再三である。
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