この道
折り目ある社交性
有賀 ハツ
1
1都立府中病院看護科
pp.45
発行日 1965年1月1日
Published Date 1965/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913472
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足かけ20年勤めた都立広尾病院から,ここ府中病院にきたのは昭和27年の4月でした。当時広尾病院の院長だった原素行先生から,“今度東京都下府中にのTB専門病院ができることになった。女馬賊の別名のある君には似合いのところだと思う”などといわれ,私はプリプリして赴任してきたものでした。
でも私は,当時の広尾の原院長,それから滝沢看護科長を上司というだけでなく,人間的にも心から信頼していましたから,そのとき総婦長となって出てゆく私への励ましの親心をひしと感じ,感謝の気持をいまも忘れることができません。体ごとぶつけて尊敬できるほどの上司にめぐり合うことができたというのは,人間にとって幸せなことだと心にきざんでおります。
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