看護の潮 老人を考える
座談会 看護婦さんありがとう—特別養護老人ホーム・芙蓉園から
森 富久子
1
,
花井 こう
,
岩崎 千代
2
,
原田 慎介
,
遠藤 異乃
2
,
中島 松二
,
蓬田 よしえ
2
,
別所 安子
1第二芙蓉病院看護部
2第二芙蓉病院
pp.28-31
発行日 1967年12月1日
Published Date 1967/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913432
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□ホームに入ってよかった□
司会(森)花井さんは芙蓉病院に来てから9年になりますね。長い間入院していて,看護婦に対してこんなことをしてもらってほんとうにうれしかった,あんなふうにされたときはちょっと悲しかったということはありますか?
花井 どんなに老えても悲しいことなどなかったです。子どもがバタバタと亡くなりまして,私ひとりでしょう。こういうところがあってありがたいと思いました。私はこういうところがなきゃ,自分でどういうふうに身を立てていいかわからなかったものですから,ありがたいと思います。お食事も,まずいなどといってはもったいないと思いますね。ただ,ごくお年寄りは油っこいバターとかそういうもの,みなさん好かないですから,たとえば煮魚にしたり焼いたりしてくだされば……。
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