Ⅳ.私が受けとめたアメリカの看護
専門ユニット化の傾向—内科病棟
鈴木 輝子
1
1札幌医科大学病院
pp.83-84
発行日 1967年10月1日
Published Date 1967/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913369
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私は,よく死に至る直前の患者を,看護するハメに合う。学校を卒業した年に,実に11人の死者を数え,すっかりおじけづいてしまったものである。6年経って,今日,つれづれと死者の扱いを考えていたら,つぐづく日本に生まれてよかったと思うのである。
聴くところによれば,アメリカでは,「死」と断定されると,その時からもはや,人間としてではなく,単なる「物体」化して考える傾向にあるといい,白装足は何のその,単なる紙袋をかぶせてしかも看護婦ではなく,その専門の人が病室から運んでいくというのであるから,何やら心さびしくなってしまう。
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