看護の潮 現代の小児看護
小児の看護
吉武 香代子
1
1病院管理研究所
pp.32-35
発行日 1967年10月1日
Published Date 1967/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913306
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はじめに
小児看護が小児科医に従属するせまい意味の看護から脱し,ひろく小児一般を対象とするものと考えられるようになってすでに久しい。「小児科看護」は「小児看護」となり,「小児科病棟」は「小児病棟」となり,現在では小児の健康の問題のすべてが小児看護の中に含まれるようになった。
かつての小児科看護法が,小児科に多い疾患の理解と,小児の処置に必要な技術の習得を中心としていたのに対し,現在の小児看護は小児の正常な成長発達を理解した上で,小児を人間としてみつめ,病気という異常状態にある小児の病気に対する反応や,病気の経験が小児に及ぼす影響を考える方向に少しずつ向かいつつある。
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