脳のはなし・5
無条件反射(2)
千葉 康則
1
1法政大学
pp.86-87
発行日 1967年8月1日
Published Date 1967/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913253
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〔5〕無条件反射−2
前号には比較的単純な無条件反射について書いたが,複雑な無条件反射もいろいろと研究されている。複雑というのはその反射が起こるために広範な筋肉や内臓に脳から指令が送られて遂行されるもので,そういう指令をうまく統制して送り出している神経網は脳の上位部分にある。もっとも上位脳には複雑な反射の中枢だけがあるというわけではない。(反射の中枢とはその反射が起こるための信号が通過する神経網のなかの最も重要な部門と考えていいだろう)たとえば瞳孔反射のための信号は中脳を通過する、,また,前号にも書いたように,複雑な反射とは単純な反射の組み合わせとも考えられる。
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