医療器械講座
高圧滅菌原理とオートクレーブの操作
神木 照雄
1
1国立大阪病院中央検査部
pp.62-66
発行日 1967年8月1日
Published Date 1967/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913245
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はじめに
病原微生物の概念が確立される以前から,加熱によって食物などの腐敗を防止することが知られている。19世紀のはじめには,すでにシュワン(Schwann,1837)は腐敗の原因を生活体と推定し,加熱すると腐敗が防げることを述べ,熱殺菌の先駆者となった。以来,薬剤による消毒法も次第に進歩して,微生物の殺菌処理法について詳しい実験が重ねられた。
そのうち有名なものを2〜3あげると,パスツール(Pasteur,1861)のパスツリゼーション(Paseurization)ジョセフ・リスター卿(Joseph Lister,1864)の石炭酸による消毒法,ダビドソーン(Davidsohn,1888)の煮沸法,シンメルブッシュ(Schimmelbusch,1888)の煮沸器などがあげられる。
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