連載 日本の医療を探る・5
インターン生と研修医
川上 武
1
,
木下 安子
2
,
谷 みゆき
3
1杉並組合病院
2東大医学部保健学科
3東大新聞社
pp.68-72
発行日 1967年8月1日
Published Date 1967/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913247
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医学教育の混迷は,過去数年にわたる激しいインターン闘争によって浮き彫りにされている。現在,同じ医科大学の卒業生でありながら,インターン生と研修医といった二つの存在がある。これこそ最近の医学教育の混乱を典型的に示したものである。
他よりも2年も多い大学教育を受けた優秀な医学生たちが,何故に卒業試験や医師の国家試験をボイコットしてまでインターン制度を拒否しなければならなかったか。1日も早く良い医者になりたいと勉学にいそしんできた医学生をして,卒業式に参列できないという悲劇に追いやったのは何か。この他にも医学生をめぐる多くの問題があるが,ここではそれのみに焦点を合わせその病根が何に根ざすのかをさぐってみたい。
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