日本看護史の旅・13
大病院と修文舎のあと(東京)
石原 明
1
1横浜市大
pp.1
発行日 1967年1月1日
Published Date 1967/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912987
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東京の秋葉原駅を昭和通りの口から出て,100メートルほど上野の方向に進むと,日本看護史上有名な史蹟が昭和通りの東側と西側にあるが,知る人は少ない。まず東の方は,現在の三井厚生病院のある場所が明治初年の“大病院”である。
明治元年(1868)に横浜軍陣病院が移ってきて本格的な病院が開かれた。のちにこれは東大の付属病院となり,医学校も一時ここにあった。裏手にまだ明治末期のレンガ建物が残っていて,今,公衆浴場になっている所は衛生試験所のあとであった。また,さらに東の通りをこえた向柳原郵便局付近は幕府の医学館のあとで,種痘所(のち西洋医学所)もこの近くであるが,今は訪ねるすべもない。
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