ナースのための臨床薬理
蛋白分解酵素剤
橘 敏也
1
1聖路加国際病院内科
pp.4
発行日 1967年1月1日
Published Date 1967/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912988
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蛋白分解酵素Proteaseとは
蛋白体のペプチッド結合に働いて,これを加水分解する酵素を蛋白分解酵素という。
これは,従来もっぱら消化酵素として臨床に利用されてきたものであるが,近頃になって,この蛋白分解酵素に関する生理作用,薬理作用が研究され,多くの知見が得られるに従って,この物質がわれわれ生体のいろいろな機能,たとえば血液凝固,炎症,動脈硬化,血圧上昇などの生化学的な仕組みに重大な役割を演じることがわかって,基礎医学の立場からも,臨床医学の立場からも重要視されるに至った。
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