日本看護史の旅・12
四天王寺(大阪)
石原 明
1
1横浜市大
pp.1
発行日 1966年12月1日
Published Date 1966/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912954
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日本看護史の第1ページを飾る聖徳太子(573〜621)については伝説が多いが,大阪の四天王寺(いにしえの難波の荒陵)に来てみると,太子のおもかげが寺にそこはかとなく感じられる。
推古天皇の元年(593),太子は国内平定の大政が成就したので,かねてから信仰していた“四天王”(仏教の敵を亡ぼす4体の守護神)に感謝の意を表すべく,四天王寺を建立した。この当時の海外交通の要地にあたる難波の地にあり,わざと入口を西方に向け,石の鳥居を作って極楽浄土にゆく因縁の地としたという。また,境内に施薬・療病・悲田・敬田の4院を設けて,あまねく諸人の救済につとめられたともいう。
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