現地の看護婦たち

優雅な看護婦さんたち

　散立する亜熱帯樹を通してのぞく病院の建物の蔭に，私が一種の期待をもって待ち受けた人びと，それは白衣の天使といわれる乙女たちの姿でした。門内に一歩足を踏み入れただけで歓声をあげてしまったほど，きれいな明るい，広々とした前庭，親切に案内してくださった事務長さん，しかしどこの病棟に行っても私の期待する姿には遭遇できませんでした。

　これはプノンペン到着3日目に訪れた，ソ連の援助による500床もある国立病院（通称ソ連病院）の印象を記した日誌の一節ですが，今回はカンボヂアの看護婦さんたちについて，紹介してみたいと思います。