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新しい感染症(2)—現地疫学の立場から
松田 心一
1
1国立公衆衛生院疫学部
pp.24-36
発行日 1956年9月15日
Published Date 1956/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401201730
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IV.新しい感染症の流行機序の解析
さて以上で私は新しい感染症の種類とその個々の感染症に関する概説を試みたわけであるが,このような新しい感染症の流行が,どのような機序によつて起るものであるかを前述の場合には縦に眺めたのに比し,茲ではこれを横に眺めて見て,それによつて流行機序の解析を行つて見ようとおもう。
前節で私達は,疫学は人間集団,すなわち社会に於ける疾病の分布消長を集団現象として観察するに始まると述べたが,それではその疾病の分布,消長を司配する主要因は何であるか。これを感染症について考えて見ると,それは宿主群とその環境とその環境の中に生存する病原体との三者であることはいうまでもない。
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