ルポルタージュ
「久山町研究」を現地に聞く
木島 昂
1
1日医広報
pp.368-374
発行日 1971年3月10日
Published Date 1971/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203553
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刈り入れの終わった稲田,周囲の丘陵にはまっ赤なハゼ,そんな晩秋の筑紫野の風景の中を,私は先輩格の日医広報委員・黒木武房氏と2人,板付空港から久山町へ車を走らせていた.昨年11月21日,素晴らしく晴れ上がった土曜日の午(ひる)前である.目的の久山町の庁舎は蜜柑の木に囲まれた丘の上にあった.鉄筋コンクリート3階建,クリーム色,シルバークール構法のモダンなこの庁舎は,総工費約2億円でこの秋完成したばかりである.折しも1階の医療検診室では,九大勝木内科教室の広田安夫講師を陣頭に,"久山町研究班"出向によるこの町の成人病検診が行なわれていた.
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