特集 保健婦現代史―そのあゆみとゆくて
日本最南端の保健婦さん
〈座談会〉
現地にきく沖繩の公衆衛生事情
泰川 恵徹
1
,
前田 洋子
2
,
宮城 光子
3,4
,
登野城 澄
4
1琉球政府厚生局公衆衛生部
2琉球政府立公衆衛生看護学校
3元那覇保健所衛生看護部
4国立療養所東京病院
pp.129-133
発行日 1967年1月10日
Published Date 1967/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662203846
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●現状はどうか
本誌 それではまずはじめに沖縄の公衆衛生事業というものがどういうふうな形で進行しているのか。やや歴史的なものも含めながら泰川先生にご説明いただきたいと思います。
泰川 今まで沖縄の公衆衛生面があまり紹介されていないというということをうかがいましたけれども,こういう機会を持っていただいたことに対し,私ども感謝しております。沖縄で保健所が創設されたのは今から約13年前です。沖縄は大きく分けまして,3つの群島からなっています。沖縄群島,宮古群島,八重山群島,そのうち沖縄群島を北部,中部,南部と3つに分け,その地域に1つずつの保健所を置いたのです。最初は石川保健所を除いた那覇,コザ,名護,宮古,八重山,の5つの保健所ができ,数年前に石川保健所が新設され,現在は6保健所ございます。現在沖縄では公衆衛生を担当している部局には厚生局があり,その下に公衆衛生部というのがあり,そのなかに衛生課と予防課があります。じっさいの保健所の事務面の庶務的な業務を担当しているのは予防課です。厚生局長に直属して各保健所長がおり,また衛生研究所長あるいは検疫所長というものがやはり厚生局長の下に直属しております。各保健所には庶務課,予防課,看護課,衛生課の4課があります。本土といくらか違うところは看護課が独立しているということじゃないかと思います。
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