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(イ)今回の中間集計の対象者は888人,男子202人,女性686人であり,平均年齢は32歳(大阪を除く)になっている。集計表にはあげなかったが,職種別にみると看護婦が357名である。
(ロ)ふだんの健康について,自分は健康だと考えている人は195名で全体の約32%である。しかし,自覚症状を訴える人が293名,訴えない人は40名(大阪を除く)で約14%。平均訴える数は,約3症状となっている。したがって自分は健康な方だと考えている人の中には,かなりたくさんの人がどこか悪いところを持っていることになる。
(ハ)4月頃の自覚症状をみると,「手,脚がだるい」と訴える人がいちばん多く475名で,ついで「頭痛がする」302名,「腰が痛む」「胃が悪い」がそれぞれ274名,「便秘する」258名とつづき,以下眼精疲労を思わせる「眼瞼のけいれん,まぶしい」,立ちくらみを思わせる「目まい」などがついでいる。
(ニ)医師に診断された病気は全部で551(現在も治癒してないもののみ)となっている。病気の種類では胃腸病がいちばん多くて合計136名,ついで神経痛100名,腰痛症76名,リューマチ53名。意外に多かったのは貧血51名である。平均的にみれば,3人のうち2名は病気をもっている勘定になる。病院別にみてもほぼ同じような傾向がみられるが,これは,医療労働,労働環境にこうした疾病を起こさせる共通因子があるのであろうか。
(ホ)生理についてみると,生理不順を訴える人は約40%ばかりあり,生理時,鎮痛剤を使用するほどの苦痛を感じる人が女性684名中119名の約17%もあり,精神的にノーマルでなくなる人が80%もある。しかし,生理休暇をとっている人は全部で310名で約半数,それもほとんどの人が1日だけである。
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