歴史の女性
羽仁もと子—雑誌「婦人之友」と自由学園創立者
福地 重孝
1
1和洋女子大
pp.108-109
発行日 1966年1月1日
Published Date 1966/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912615
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雑誌「婦人之友」の生命
婦人雑誌「婦人之友」を,わが家で購読しはじめたのは,終戦後まもなくであるから,はや20年の継続ということになる。私は最近までこの雑誌に対して,特別の関心を持っていたわけではないが,研究の必要上から,他の多くの婦人雑誌・家庭雑誌をならべて比較検討して見る機会があった。そこで「婦人之友」を通観してみたのであるが,一言でいえば,きわめて個性的な,気品のある,また内容も健全な家庭生活の建設の理論や実践記事が,新しい時代感覚によってもられている点に特に注目したのであった。
この雑誌は,昭和40年で通巻第49巻となっており,よく長い歴史を保ったものだと,その生命の長いのに驚くのは,出版されては消えてゆく他の多くの雑誌があまりに多いばかりだからではない。一貫した主義・主張を持ちつづけてきているという編集方針に対してでもある。
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