保健婦鞄とともに
開拓者を友に
永井 はな
pp.60-63
発行日 1957年3月10日
Published Date 1957/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662201375
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3年前の6月雄武町開拓保健婦を命ぜられ,この地にやつてまいりました.
ひらけた平野に赤いサイロがそこここに見え,天にむかつてつつたつたポプラが葉うらをひからして風にそよぐ.この様な風景をみなれた私は,一眺広ばくとした原野に1,2軒の開拓農家が見える丈,あとは背もかくれる程の雑草におおわれた荒れたこの地,一雨降れば新しい農道は長靴も埋まる程にどろんこになつて隣の家へゆくのにも何10分もかかるのです.
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