講座
躁鬱病患者の看護
羽生 りつ
1
1国立武藏療養所
pp.28-31
発行日 1953年11月15日
Published Date 1953/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912491
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精神病の看護の場合看護者は精神病の各種の病状についての知識を知悉する必要があり,看護も他科と比べて当然趣を異にする。
看護法をのべる前に躁鬱病について簡単に述べて見ると,躁鬱病は精神分裂病に続いて多く,全人口の約0.3%の罹病率を示し,女子にやや多いと云われている。大部分は短期間に治癒する。躁鬱病は躁状態または鬱状態で感情と意志の異常を主症状とした病氣であり,周期性精神病とも云われ,周期的に現われたり,混合して現われてくる分裂病と異り,痴呆に陥入る事なく全治し易く,又再発もし易いという特徴をもつている。
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