医療の焦点
医学教育はこれでよいか
水野 肇
pp.52-53
発行日 1964年12月1日
Published Date 1964/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912468
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全国大学医学部長会議は,10月13日「現行のインターンは廃止すべきである」という決議をした。インターン問題は,これまでもたびたびここでとりあげたのでくわしいことはさけるが,“いまのインターンでは,十分なことができず,インターン生をアルバイトにかり立てて,重要な1年間をあまり意味のない生活で終わらせてしまう”というのが理由である。だが,席上インターンに関連して,いまの医学教育制度についても大いに議論されたという。医学部学生 インターン 医局生活というのは,当然1本の筋として考えられるべきものでたまたま,インターン生の“さわぎ”がおきたから,インターン問題が焦点となっているわけで,このさい,医学教育制度が徹底的に論議され,前進することは,非常にたいせつなことだといえよう。
各教室独立した医学教育の現状
いうまでもないが,いまの医学教育は,明治初年に輸入されたドイツ式医学が,多小の変遷はあったにせよ,根底として流れている。そこから来るいろいろの問題がでてきているともいえよう。
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