調査報告
建設土木作業員共同宿舎に多発した結核症例の検討
京極 新治
1
,
森 亨
1
,
尾形 英雄
2
,
渡辺 タヱ子
3
,
阿部 千代治
1
,
高橋 光良
1
1結核予防会結核研究所
2結核予防会複十字病院
3朝霞保健所新座支所
pp.515-519
発行日 1994年7月15日
Published Date 1994/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401901079
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●はじめに
わが国の結核罹患率の減少速度に鈍化傾向がみられるようになってすでに数年になるが,一般住民において結核は過去の病として忘れさられようとしているばかりでなく,医療従事者の間でも認識が低下してきていると言われている.一方において,未感染の感受性者は近年増加してきており1),集団発生の報告が散見される2〜8)現状である.今回われわれは,某建設土木作業員共同宿舎において多発した結核症例について調査する機会を得た.症例個々の検討に加え,いわゆるハイリスク集団での発生という観点から,今後の対策も含めて考察したので報告する.
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