看護と経済・3
病院と看護婦
今井 敬子
,
エリ・ギンズバーグ
pp.28-33
発行日 1964年8月1日
Published Date 1964/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912323
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現在の経済体系において,どんな職業団体が繁栄する場合も,その賃金と労働条件が影響する。これはつまり,雇用者が提供する品物やサービスに消費者がよろこんで支払うお金の額によって大きく支配される雇用者の経済的地位によるということである。出費と収入をどのくらい上手にバラスンをとるかということは,すべての雇用者が直面する大きな問題である。営利が目的でないところ,たとえば,ジェネラル・ホスピタルの看護の場合などは,雇用者がある費用を下げようとしたり,さらに収入を得ようとすることをさけたりしている努力に,歴史と伝統が浮きあがって来ている。多くの病院は,看護婦は病人やけが人をみることに集中して,あまり収入といったような世俗的なことは関心をもっていないといった見解をもっている。
しかし,事実は明瞭である。経済をあやつっているすべての雇用者は,数年間にわたって収入と出費のバランスが最低限に,うまくいっている,ということをみなければならない。さもなければ経営をつづけていくことは不可能である。
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