特集 坐浴のつかわせ方
肛門疾患の治療の一つとして
広田 節子
1
1国立東京第二病院
pp.41-43
発行日 1963年2月1日
Published Date 1963/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661911850
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最近,目ざましく進歩した薬物療法,手術療法とともに,肛門疾患とくに痔核の補助療法の一つとして術前,術後の坐浴の効果は大きい。痔核について簡単にのべると,痔核は肛門ならびに直腸静脈叢領域に生じた静脈瘤であり,再発の多い疾患でもある。痔核の原因療法は,痔核発生の種々の因子を除去する方法で予防ともなり,治療ともなる。故にわれわれは予防面を強調した指導をしなければならない。
原因療法
1)適当な運動 生活様式を改善する。運動不足は便秘を起こす。とくに坐業を営む場合は,直腸周囲のうっ血を防ぐため,朝夕30分〜1時間ぐらいの散歩や,適当な運動量としての自転車の使用がよい場合もある。しかし過度の使川は痔核悪化の誘因となることもある。
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