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特集 よくみる肛門部疾患診療のポイント
外来でできる肛門疾患の治療
Treatment of anal disease at outpatient service
細谷 万夫
1
Kazuo HOSOYA
1
1細谷肛門科
pp.23-27
発行日 1983年1月20日
Published Date 1983/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208210
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はじめに
外来で出来る肛門疾患の診療ポイントとの課題であるが,筆者は肛門部疾患の約80%前後は外来通院治療で,処置出来るものと考えている.高度の脱出痔核(脱肛),深部痔瘻,高度直腸脱,肛門腫瘍等を除いて大半は外来治療(手術も含めて)が可能と思われる.
表1は本院来院患者—初診者—の1981年分の疾患分類表であるが,内外痔核,肛門血栓症(血栓性外痔核及び内痔核)及び裂肛(見張り疣の著明でないもの)等はすべて非観血的保存療法で軽快しており,この3者は全体のほぼ50%以上を示している.脱肛及び痔瘻患者は手術的に処置しているが,手術後帰宅,通院治療を行つている.表でみる残り数%,即ち高度痔瘻,脱肛,直脱の強い症例及び腫瘍等は,やはり入院治療が必要であり,専門病院に依頼しているが,かかる症例は年間30例前後である.
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