統計
各国の平均寿命
西 真楠
1
1厚生省統計調査部
pp.1
発行日 1963年2月1日
Published Date 1963/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661911841
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わが国の昭和36年の平均寿命は男66.0年,女70.8年と,ついに,女の平均寿命は70年の壁を破った。この平均寿命は,正しくは「0歳の平均余命」といい,A国のB年次の平均寿命とは「いっせいに生まれた10万人の赤ん坊が,A国のB年次の年齢別死亡率で順次死亡していったと仮定した場合の,10万人全部の死亡年齢の平均」と思ってよい。第1図は明治33年(1900年)以降の日本とアメリカ(白人)の平均寿命の年次推移であり,明治33年ごろには両国の差は5年くらいであったが,アメリカは順調に伸びたのに対し日本は第二次世界大戦前まであまり伸びず,戦後急激に伸びて,再びアメリカとの差を縮めた状況である。
また,第2図は1960年ごろで11か国の平均寿命をくらべたものであるが,知り得る30数か国の平均寿命よりみると,日本は上位2/3(女の順位で)ぐらいにあり日本の平均寿命は1,2の国を除いた中南米・アジア・南欧の諸国より上位にあるといえよう。
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