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海水浴の注意と救急処置(1)
手島 宰三
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1社会保険小倉記念病院整形外科災害研究会
pp.31-34
発行日 1962年8月15日
Published Date 1962/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661911701
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私たちの周囲・日常生活のなかには不幸になる機会が,非常に多いものですが,中でも不慮の災害はあまりに数多く,また身近で慣れってこになっているがために,不注意に見のがし不感症になっているようです。年々歳々に海に山に,また街に災害を繰り返していますが,いっこう減少する気配がなく,かえって増加する傾向があります。なぜでしょうか。楽しいはずの海水浴にも,毎年多数の犠牲を出しています。最近5歳から9歳までの幼小児の死亡原困の1位は不慮の事故で病死を越えており,そのなかで溺死が1位,自動車事故が2位となっている由,何んとかかかる犠牲者を1人でも少なくするように皆んなが注意し,対策を考える必要があります。海水浴の効果は大きく,その現論はいろいろありましようが,それは他の機会または書物などにゆずり,今回は海水浴に伴って起きる災害や突発事故を予防するために,また逆に海を恐れるあまり海水浴の効能を受けられないノイローゼ気味な人のために,海水浴の注意について述べましょう。海水浴に行こうと計画している人は,たとえおもしろくない興味ない記事だと思われてもぜひ一読していろいろ考え,研究してください。
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