研究
M海水浴場の公衆衛生学的研究
松井 和夫
1
1愛知県岡崎保健所
pp.55-57
発行日 1969年1月15日
Published Date 1969/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401203810
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まえがき
わが国における国民の健康づくり,体力づくりは重要な課題のひとつであり,夏期のプールおよび海は簡便な方法として盛んに利用されている.このうちプールについては,公衆衛生を保持する目的で維持管理の適正を図るよう県条例などによって規制されているが,海水浴場の場合は,その対象区域が広いこと汚染源が多岐にわたっていることから,これを規制しがたく,その衛生管理は非常に困難性を伴うことは明らかなことである.
ひるがえって海水の公象衛生学的な調査研究をみると,大阪港1),横浜港2,3)および東京港4)など数多くの報告5,6,7,8,9,10)がある.しかしこれらは,広い視野の立場からみたものであり,保健所レベルにおける狭い視野からのものは,その事例があまりみられない.そこで著者は当センター保健所管内のM海水浴場において,浴客による海水の汚染状態を満潮時,中間時,干潮時の時間差および場所の差などに分けて調べたところ,2,3の知見を得たのでここに報告する.
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