特集 整形外科看護の諸問題
ギプス患者の衣服の工夫と注意
柴田 英乃
1
1大阪厚生年金病院
pp.44-46
発行日 1962年5月15日
Published Date 1962/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661911627
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整形外科的治療の多くは入院も長期にわたり,その療法の一環として,ギプス包帯の重要性はいうまでもありません。ギプス固定は一般に身体の広範囲のものが多く,四肢より躯幹に及ぶことも少なくありません。またその固定期間も長期にわたり,さらに固定の形態がいわゆる機能的肢位に準じて固定されるなどの特徴があります。ギプス固定中は四肢や躯幹の運動が制限されるため,精神的にも肉体的にも安静が保ちにくくなり,また生活面においても日常不自由な毎日を送つており,いろいろと問題が起るわけですが,私達が日常遭遇することの一つとして,ギプス患者の衣服の問題があります。本来の衣服の生物学的な目的である身体の保護および衣服の気候に対する調節がスムースに行なわれるためには,それぞれのギプス患者に適した衣服の工夫あるいは改良が必要になります。
また家庭と密接な連絡をとり生活指導をするためにも,現在どのようなものが使用されているか,またどんなものを進めたらよいかよく知る必要があります。
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